2008年8月13日水曜日

未来の"ケータイ"像を妄想してみよう

 10年前と比較し"ケータイ"の姿は大幅に進化した。ポケベル等にはじまり液晶の搭載や連絡先の保存機能、カラー液晶が搭載されるようになり、電話の機能だけでなくPIMやWEB機能、PDAの登場やカメラ機能まで搭載され、果てはお財布携帯やモバイルSuica、ワンセグの搭載、そしてiPhoneの登場・・・等々、ここ10年でポケットサイズのモバイル端末は劇的に進化した。このエントリでは"ケータイ"の未来像を模索してみることにする。
 まず、現在の携帯の持つ機能を整理・分類してみよう。
コミュニケーション
 電話(リアルタイム・音声)
 インスタントメッセージング(リアルタイム・文字列)
 SMS(リアルタイム・文字列)
 メール(ほぼリアルタイム・文字列)
静的コンテンツ(保存したファイルの視聴・編集)
 ドキュメント
 ピクチャ
 ミュージック
 ビデオ
 ゲーム
動的コンテンツ(通信機能によるコンテンツの受信)
 ワンセグ
 ウェブ
 ラジオ
その他便利機能
 財布
 交通機関の利用

 人間の感受できるコンテンツは五感によって制限される。嗅覚や触覚、味覚に訴えるコンテンツを携帯から享受するのはやはり(アロマケータイ等があるにはあるが)難しいだろう。となると、ケータイでのコンテンツは視覚・聴覚的コンテンツに限定される。上記の機能を如何に拡張し、使い勝手をよくするかが、"ケータイ"の未来像へと繋がる。

 たとえばコミュニケーション機能。モバイルインフラが一定以上に達すればSkypeのようなビデオチャット機能は標準化されるだろう。音声通話に映像が加わり、言葉のニュアンスでは伝わらないようなことも伝えられる。居場所などを伝えたくなければ、人物以外の部分を塗りつぶして送るような機能も搭載可能だろう。
 複数人での通話機能もありかもしれない。インスタントメッセージングの業界ではPCなら文字列だけでなく、WEBカメラを使ったビデオチャットや音声を複数人で共有することも難しくないが、マイクやWEBカメラの普及率が低いためまだまだ、といった感じだ。
 映像・音声・文字情報を、リアルタイムに複数人で共有する・応対できない相手に残す、というのがコミュニケーション機能の到達点といえるだろう。

 次に静的コンテンツの視聴機能だ。これはウォークマンやiPodに代表されるポータブルメディアプレイヤーによって達成されつつある。ゲーム機能についてはDSやPSPのように快適な入力環境と高度なグラフィックス機能も搭載しているのが望ましい。未来への発展としては"体感的"に大きな画面や、新しい入力インターフェース等が重要だろう。文字入力についてはキーボードが一番であることは否めないが、文字入力以外の入力については今も模索が続いている。

 そして動的コンテンツの視聴。ワンセグのような動画機能はWEB機能に統合されることが望ましい。番組表等はWEB管理にすれば、番組へのアクセスは容易になるだろう。YouTubeのような動画共有サイト、という方法もあるが、一人一台という状況が想定されるモバイル端末に対して動画を配信するほどのインフラの達成は難しいだろう。
 WEB機能は静的コンテンツと同じく、大画面化が重要視される。iPhoneによって(不安定さをのぞけば)"見る"ことに関しては未来像が達成されつつあるが、FlashやJAVA、Ajaxが快適に動作し、文字入力も快適に行えなければ目標達成とは言い難い。OutputだけでなくInputも重要なのだ。

 そしてお財布ケータイ等の機能。これらの恩恵としてもっとも重要なことは"複数のデバイスを持ち歩く必要がなくなる"ことだ。お財布ケータイによってサイフを、モバイルSuicaによって定期券や乗車券を持ち歩く必要がなくなればベストといえる。前述したポータブルメディアプレイヤーだって今は普及したかもしれないが、少し前までは付加機能だったのだ。ポータブルメディアプレイヤーを持ち歩く必要性は需要のある人にとっては未だになくならないが、その必要がなくなるほどの多機能かが重要視される。

 ここまで読まれた方は気づいただろうか?私は"携帯のモビリティを活かした機能"と"PCの持つ機能"の融合こそが携帯の未来像だと思っている。All in Oneであることこそが、携帯の未来像なのではないだろうか?

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